いま、モノ君というインド人がこの研究室を訪れている。
モノ君はインドの大学を出た後、ドイツやイタリアの研究所を転々として、いまはインドでポスドクをしているらしい。
ワタシとは初対面なのだが、驚いたことにワタシの名前や論文を知っていただけでなく、それを引用した論文まで書いたと言っていた。(今回ちょっと自慢はいってる。)
念のためにウェブで調べてみると、ほんとに引用してある。
しかも、ワタシが院生時代に一人で書いた、まだ9回しか引用されていない無名の論文を最初に引用してくれたのが、彼らのグループだった。
表情には出さなかったけど、ちょっと感激した。
さっそく夕食に誘ったのは言うまでもあるまい。
それ以来、むこうもワタシのことを友だちと思っているらしく、毎日話しかけて来る。
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今日はモノ君がセミナーをした。
内容は、まあ面白かったのだが、ある質問に、
「なぜか理解してないが、我々の方法はその場合にも、どういうわけかうまくいく。」
と自信たっぷりに答えていた。
そんな答え、あるかい、と思った。
ちょっとがっかりだった。
セミナーのあと、モノ君に、どうだった、と聞かれたので、
「まぁ、面白かったよ」
と答えておいた。
「君は自分の詰めの甘さを宣伝してしまった」
とはさすがに言えなかった。
そういうワタシは、このページで自分のバカさ加減を宣伝してしまっているのだが。